「神の祝福と契約」
~ 四旬節のはじめにあたって~

 

 神はノアと彼の息子たちに言われた。「わたしは、あなたたちと、そして後に続く子孫と、契約を立てる。あなたたちと共にいるすべての生き物、またあなたたちと共にいる鳥や家畜や地のすべての獣など、箱舟から出たすべてのもののみならず、地のすべての獣と契約を立てる。わたしがあなたたちと契約を立てたならば、二度と洪水によって肉なるものがことごとく滅ぼされることはなく、洪水が起こって地を滅ぼすことも決してない。」更に神は言われた。「あなたたちならびにあなたたちと共にいるすべての生き物と、代々とこしえにわたしが立てる契約のしるしはこれである。

 すなわち、わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる。わたしが地の上に雲を湧き起こらせ、雲の中に虹が現れると、

わたしは、わたしとあなたたちならびにすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた契約に心を留める。水が洪水となって、肉なるものをすべて滅ぼすことは決してない。雲の中に虹が現れると、わたしはそれを見て、神と地上のすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた永遠の契約に心を留める。」神はノアに言われた。「これが、わたしと地上のすべて肉なるものとの間に立てた契約のしるしである。」(創世記9:8~17)

 

 教会の暦の上では、先週から四旬節に入りました。つまりキリストの復活までの40日間が始まったということです。さてその始まりに、旧約聖書の有名なノアの箱舟の御言葉が与えられていました。ここには、神様とノアの間で契約が結ばれるという記事が載っています。契約という概念は全聖書にとって根本的なものです。2世紀の終わりごろから、キリスト教会は古い契約と新しい契約、すなわち旧約、新約という呼び名を聖書に与えてきました。しかし、古い契約、旧約と言っても、旧約聖書の中には、多くの契約が神様によって人に対してなされています。それはモーセをしてシナイ山でのイスラエルに対する契約が中心です(出エジプト19章)。けれどノアに対する契約は全人類に対するものとして、より根源的、普遍的なものと言えるでしょう。聖書における契約は、神と人との契約、むしろ神の人に対する一方的な恵みの約束です。対等の立場にある両者が対等に条件を付けて約束しているわけではありません。

 

 さて、ここでノアとその子ら、すなわち洪水後の全ての人間と、動物たちとの間に神様は契約を立てられます。神様は人類だけではなく、他の被造物であるすべての動物に憐みの心を示して下さいます。ノアへの契約のしるしとして雲の中に虹を置かれます。全地を滅ぼした嵐の後の虹は、人間に対する神の憐みの美しいしるしと言えます。ヘブライ語の虹は、弓と同じ言葉です。つまり神様は弓を雲の中に置いて、攻撃の手を休まれたという御思いが含まれていると解釈できます。

自然現象の虹は、ノアの時だけでなく今日でも気象条件が整えばいつでも見られます。同じように神様は、ゴルゴダの丘に立てられたキリストの十字架を通して、人類に救いの御手を差し伸べて下さっているのです。それはイエス様の血による新しい契約において、全人類がその救いへと招き入れられているということなのです。   牧師 三ヶ嶋 徹 2018年2月                                     

近畿福音ルーテル津教会
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